王様シンドローム
人材育成とかのセミナー用語でポジティブフィードバックとか、ネガティブフィードバックという言葉がある。フィードバックとは、再入力のことで、いったん外部の出力されたものが、今度は外部から再入力されることだ。
風呂場で歌うエコーや、山びこなんかも、フィードバックという言い方もできる。
ワシは、広告をつくる時にこのフィードバックを意識して制作するのだが、気をつけるべきことはその情報がネガティブであれ、ポジティブであれ、どのように変化するのかを考慮しなければならない点だ。
広告の場合、発信した情報が多くの場合、口コミという「人」をメディアにし伝播してゆくから、予測しきれないのである。
毒にも薬にもならないような広告だと、これをそんなに考慮しなくても大丈夫だ。誰も気になんか止めないからだ。安売りチラシなんかもそうである。
メッセージ性の強いもの、店のイメージを出しているもの、イベントや音楽モノなんかは、気をくばっていないと、ヘタするとポジティブフィードバックがかかって、爆発炎上、つまり店が潰れたりイベント自体が開催できないなどの事態を招いてしまう。
ワシが作る広告は、すべてにおいてそうだが、絶対に褒めない。ただ事実を伝え、提案をしていくのみだ。それはこのフィードバッグによる爆発炎上を極力抑えるためである。
中には、このフィードバックのことを考慮せずに広告をつくり、気持ち悪いほど褒め殺しな広告をみかけたり、制作者が全面にでちゃって、このチラシはあーたのキャンバスかいっていうのがあったりする。
幸いなことに、インパクトもなく反響もないだろうから、爆発炎上にはいたっていないのと、マーケット自体が小さいから大事にいたっていないケースがほとんどだ。
…というか、このフィールドバックを理解している業者やデザイン屋はほとんどいないのが加古川の現状だったりする。
もともと、広告はリレーションである。情報は一方通行ではない。最近多い老舗企業の不祥事も、このリレーションを取り違えた、もしくはまったく考えていなかったから起きたといえる。
また、ワシがよく言う「裸の王様」も、このリレーションがないからそーなってしまう一種ココロの「病」だ。
少し前に「オレ様的消費主体」について書いたが、金を払うほうが王様であると思ってるご婦人や、仕事を発注したほうが王様だと思っているご婦人や、他人に心配をかけてばかりいる王様や、負ける人は努力がたりないと平然といってのけてブログが炎上しちゃった王様や、犬をしかりつけ、びびって大小便を垂れ流したことをお笑いネタにして笑う奴などなど、多くの王様はリレーションのフィードバックを予想していなかったり、そういうものの存在を気にもしていない。
基本的に、人は自分で自分の姿を確認できない。だから人の目を必要なのである。
基本的に、人はひとりでは生存できない。だから助け合うために社会をつくった。
個人と他人は区別できるものではなく、個人の延長線上に他人や社会があるのだ。
「天につばをかけると自分にかえる」とはこういうフィードバックのことを指す。
これは、「空気を読む」と同じく成長過程で習得していくいたって感覚的なものなのだが、おそらくこれを習得しているとか、していないとかの問題ではなく、習得したことができなくなっているのだろう。これは過食から引き出される病と同質のものではないかと思っている。自覚のある病は、未来を紡ぐが自覚のない病は未来を蝕む。
ワシは、これを「王様症候群」と名付けて、広く世間様に警告しようと思うのだった。
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